【2023年7月】尼崎市 一戸建て(空き家)売却相場・動向レポート
2023年7月更新版の、尼崎市の一戸建て(空き家)売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.尼崎市 6月の売却相場・動向の概要
尼崎市における、6月度の一戸建て(空き家)売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年6月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場 (仲介) |
3,592万円 |
売却相場 (買取) |
2,514万円 |
価格動向 | 約3.2%上昇 |
取引件数 | 27件 |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の4LDK |
2.尼崎市 ここ半年の売却相場推移と6月の売却相場の分析
尼崎市の一戸建て(空き家)売却(価格)相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結果、平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があり、様々なタイプの物件に引き合いがあって売り易いという意味で、売り時と言えます。
2-1.尼崎市で取引された一戸建て(空き家)のここ半年の売却(価格)相場推移の分析
ここ半年の売却(価格)相場の推移について月単位のグラフで整理しました。
6月は半年前に比べて価格が約16.4%上昇、先月比で約3.2%上昇しています。
詳しく述べると、1月、5月、6月は「土地面積、建物面積が平均よりも広い物件」や「築年数が浅い物件」の取引が増えたため、グラフが上に振れました。特に6月はここ半年で最も「土地面積・建物面積が広く、築年数が浅い物件」の取引が多かったため、グラフが一番上に振れています。
一方、2月、3月、4月の売却価格相場が下がった理由はそれぞれ異なっています。
・2月:「土地面積、建物面積が平均よりも狭い物件」や「築年数が古い物件」の取引が増えた
・3月:「建物面積が平均よりも狭い物件」や「築年数が古い物件」の取引が増えた
・4月:「土地面積が平均よりも狭い物件」の取引が増えた
これらの理由から1月、5月、6月と比べグラフが下がっています。
このグラフからは読み取れませんが、6月に取引された物件の売却価格相場は前年同時期と比べ約35%上昇していて中長期的に上昇傾向にあり、細かなグラフの上下は「様々な条件の物件が幅広く売れている」という事を示していると考えられます。
2-2.尼崎市で取引された一戸建て(空き家)の6月の売却(価格)相場の分析
先月と比べ、平均売却価格は約34.2%上昇しています。
6月と5月の売却価格、㎡単価、専有面積、築年数は下記の通りです。
比較軸 | 6月 | 5月 |
---|---|---|
売却価格 | 3,592万円 | 3,481万円 |
土地面積 | 106.7㎡ | 101.96㎡ |
建物面積 | 103.39㎡ | 102.78㎡ |
築年数 | 19.1年 | 23.03年 |
6月と5月を比較すると、築年数に特徴があります。
6月は「土地面積、建物面積が平均よりも広い物件」や「築年数が浅い物件」の取引が増えたため、5月と比べ平均売却価格が約3.2%上昇しました。特に6月の築年数は、ここ半年の平均築年数約24年よりも約5年程浅くなっており、6月と5月の売却価格の差を生み出した要因となっています。
最後に、6月までの相場の動きと尼崎市の人口動態等のマクロ要件も併せて解析すると、現在尼崎市の一戸建ては「売り時」と判断できます。
短期的に見ると平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があって様々なタイプの物件に引き合いがある状況が続いており、また長期的に見ても豊中市の人気は底堅く、ファミリー向けの一戸建ての需要が根強く継続する見込みです。
従って現時点では、どんな物件にも一定の需要があり、値引きせずともしっかり売れるので「売り時」と判断しています。
実際に、80㎡未満の物件から100㎡以上の物件まで、幅広い物件が取引されています。
3.尼崎市 売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移分析と6月の動向を解説
ここでは、尼崎市で取引された一戸建て(空き家)の立地・条件について分析し、ここ1年間の動向の推移と6月の動向について解説します。
尼崎市で売りやすい一戸建ての立地・条件のポイントは以下の3つです。
- 売りやすい立地・条件は、駅徒歩・広さに大きな変更はありませんが、ここ半年でやや西側エリアの取引が活発になっています。現在は園田/立花駅から駅徒歩10分圏内で99㎡程度の一戸建てが売れています。
- 6月は「4LDK/4,000万円以下」の物件取引が活発です。
- 富松町の物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.尼崎市で売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移分析
尼崎市のデータから売れ筋の一戸建て(空き家)の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、ここ1年間の動向の推移を分析しました。
駅徒歩・広さに大きな変更はありませんでした。
大きく変わったのは最寄り駅で、ここ半年でやや西側エリアに移動し「園田駅」と「立花駅」周辺地域の取引が活発になりました。
ここ半年では、園田/立花駅から徒歩15分圏内で99㎡程度の一戸建てが売れています。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
13.1分 | 12.8分 | 0.28分 |
広さ (平均) |
98.34㎡ | 99.19㎡ | -0.85㎡(-0.9%) |
最寄駅 | 園田/立花 | 武庫之荘/立花 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3-2.尼崎市で6月に取引された一戸建て(空き家)の立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、尼崎市で6月に取引された一戸建て(空き家)27件の立地・条件を分析すると、特に武庫之荘駅・園田駅を最寄りとする80~100㎡の4LDKで、4,000万円以下の駅徒歩15分圏内に位置する物件が人気でした。
尼崎市は交通アクセスの便利さが大きな魅力を持つ街なので、駅徒歩は15分圏内が望まれる傾向です。
売却にかかる期間も特に6ヵ月以内が多く、取引はやや活発に行われていることがわかります。
最寄り駅 | |
---|---|
武庫之荘駅周辺 | 12件 |
園田駅周辺 | 8件 |
立花駅周辺 | 5件 |
塚口駅周辺 | 2件 |
間取り | |
---|---|
3LDK以下 | 12件 |
4LDK | 15件 |
駅徒歩 | |
---|---|
10分圏内 | 5件 |
15分圏内 | 15件 |
15分圏外 | 7件 |
建物面積 | |
---|---|
80㎡未満 | 3件 |
~100㎡ | 6件 |
100㎡以上 | 18件 |
売却価格 | |
---|---|
~3,000万円 | 6件 |
~4,000万円 | 18件 |
5,000万円以上 | 3件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 8件 |
~6ヵ月 | 18件 |
~12ヵ月 | 1件 |
3-3.尼崎市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例
尼崎市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 3,300万円程度 |
---|---|
築年 | 20年以内 |
地域 | 富松町 |
間取り | 4LDK |
駅徒歩 | 塚口駅徒歩20分圏内 |
お客様情報:県外からの引っ越しを機に、「塚口駅」周辺の物件をお探しです。お子さまがひとりいらっしゃるため、4LDKをご希望です。
若い世代を中心に人気を博している尼崎市全体の中でも、塚口駅は大規模な再開発によって尼崎市全体のイメージアップの先駆けとなり、「穴場だと思う駅ランキング2022関西版」で第3位を博した人気の駅です。
そのため、上記と同じような条件でマンションを探しているお客様は多数いらっしゃり、当分この傾向は続く見込みがあります。
人気が高いため常に需要に見合うだけの供給が塚口駅にあるとは限らないので、富松町など駅徒歩10分圏内にないエリアの物件は、価格を低めに設定して売り出すなどすることで迅速な売却が出来る可能性があります。
4.尼崎市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 武庫之荘駅と立花駅周辺は人気のエリアなので、今後しばらくは、多少条件(駅徒歩圏外・築古 等)が悪くても、売却できる可能性が高いです。
- 1,000万円以下の戸建てと3,000万円台の戸建ての取引は、引き続き強い引き合いが続くでしょう。
- 武庫之荘地区は尼崎市内の他の地区と比べて30~40代の子育て世代が多いため、駅徒歩が遠くても公園が近いなどの利点があれば高値がつく可能性があります。
- 立花・園田駅は30~50㎡など狭い土地もよく売れています。近年狭小住宅は若者を中心に一定の人気があり、尼崎市は再開発により好調にイメージアップがされていることから今後も若い世代の流入はあると見込まれるので、この傾向は続くでしょう。
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。