【2024年2月】尼崎市 一戸建て(空き家)売却相場・動向レポート
2024年2月更新版の、尼崎市の一戸建て(空き家)売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.尼崎市 12月の売却相場・動向の概要
尼崎市における、12月度の一戸建て(空き家)売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年12月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場(仲介) | 3,111万円 |
売却相場(買取) | 2,178万円 |
価格動向 | 約55.6%上昇(前月比) |
取引件数 | 14件(+4件) |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の3LDK |
2.尼崎市 ここ半年の売却相場推移と12月の売却相場の分析
尼崎市の一戸建て(空き家)売却(価格)相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結論、売り時と言えます。
9月に続き、12月も不動産取引は活発で、ここ半年間の平均売却価格を約300万円上回る結果となりました。
尼崎市は既に一人世帯からファミリー世帯まで幅広い年代から支持を集めており『本当に住みやすい街大賞2018in関西』ランキングでも1位に輝いていますが、さらなる再開発の計画等も進んでおり、引き続き安定した取引が続く見込みです。
2-1.尼崎市で取引された一戸建て(空き家)のここ半年の売却(価格)相場推移の分析
ここ半年の売却(価格)相場の推移について月単位のグラフで整理しました。
12月は半年前に比べて価格が約9.5%、先月比で約55.6%と大幅に上昇しています。
詳しく述べますと、7月、8月、9月は「土地面積が平均よりも広い物件」の取引が増えたため、グラフが上に振れました。特に9月はここ半年で最も「建物面積が広い」(ここ半年の建物面積を平均約40㎡も上回る)物件が取引されて、大幅な価格上昇に繋がったとみられます。
一方で、10月、11月の売却価格が下がった理由は
・10月:「土地面積が平均より狭く、築年数も平均よりも古い物件」の取引が増えた
・11月:「土地面積・建物面積が平均よりも著しく狭く、築年数が年間を通して最も古い物件」の取引件数が増えた
からです。
なかでも11月は、築年数が古く、面積が狭い物件に需要が集まりました。平均よりも約7年古い物件が取引されており、ここ1年の中で最も古い物件の取引が活発となりました。多少建物自体が年数を重ねていても、価格の安さを求めるお客様が多いことがわかります。
「建物が古い=売りづらい」というイメージがあるかもしれませんが、上記のように築古の物件でも十分にニーズがあり、需要も安定していることから売り時と言えます。
2-2.尼崎市で取引された一戸建て(空き家)の12月の売却(価格)相場の分析
3ヵ月前と比較して、平均売却価格は約19.9%下落しています。
12月と9月の売却価格、㎡単価、専有面積、築年数は下記の通りです。
比較軸 | 12月 | 9月 | 差 |
---|---|---|---|
売却価格 | 3,111万円 | 3,888万円 | -777万円 |
建物面積 | 98.77㎡ | 144.96㎡ | -46.19㎡(31.9%減) |
土地面積 | 97.15㎡ | 104.12㎡ | –6.97㎡(6.7%減) |
築年数 | 15.09年 | 23.07年 | 7.98年 |
12月と9月を比較すると、建物面積、築年数に大きな特徴があります。
12月期の建物面積は、9月期の144.96㎡と比べ約46㎡狭い98.77㎡となりました。
築年数もあわせて見ていくと
・9月:「建物面積が広く、築年数が古いファミリー層向け」の物件の取引が多かった
・12月:「建物面積は平均的だが、築年数が浅いファミリー層向け」の物件の取引が多かった
ことがわかります。
どちらも共通してファミリー層向け物件が人気であることは変わりませんが、求める条件が異なったため、建物面積と築年数に大きな差が生じました。
尼崎市は都市部や空港へのアクセスが良好で、駅の近くには大型のショッピングモールやスーパーマーケットもあり、大変利便性に優れています。そのため、通勤通学がある若い世代やファミリー層から人気があります。
さらには、いくつかのエリアで開発計画も進んでおり、引き続き高値で推移しそうです。
3.尼崎市 売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移分析と12月の動向を解説
ここでは、尼崎市で取引された一戸建て(空き家)の立地・条件について分析し、ここ1年間の動向の推移と12月の動向について解説します。
尼崎市で売りやすい一戸建ての立地・条件のポイントは以下の3つです。
- 売りやすい立地・条件は、駅徒歩・広さに大きな変更はなく、引き続き武庫之荘/園田駅から駅徒歩15分圏内で100㎡程度の一戸建てが売れています。
- 12月は「3LDK/3,000万円以下」の物件取引が活発です。
- 瓦宮の物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.尼崎市で売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移分析
尼崎市のデータから売れ筋の一戸建て(空き家)の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、ここ1年間の動向の推移を分かりやすくまとめました。
駅徒歩や最寄駅に大きな変更はありませんでしたが、建物面積がやや広く、土地面積はやや狭くなっています。
特にここ半年では、武庫之荘/園田駅から徒歩15分圏内で100㎡程度の一戸建てが売れています。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
13.1分 | 12.8分 | 0.28分 |
建物面積 (平均) |
103.78㎡ | 98.34㎡ | 5.44㎡(5.5%増) |
土地面積 (平均) |
85.69㎡ | 92.42㎡ | -6.73㎡(7.3%減) |
最寄駅 | 武庫之荘/園田 | 武庫之荘/立花 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3-2.尼崎市で12月に取引された一戸建て(空き家)の立地・条件の動向を解説
次により詳細なデータを解説します。
売却期間としては6ヵ月以内が多数で、活発に取引が行われています。
ファミリー層に人気があることを踏まえると、3LDKや4LDKの間取りに、今後も需要が集まることが予想されます。
最寄り駅 | |
---|---|
武庫之荘駅周辺 | 6件 |
園田駅周辺 | 4件 |
塚口(阪急)駅周辺 | 2件 |
立花駅周辺 | 2件 |
間取り | |
---|---|
3LDK以下 | 10件 |
4LDK | 4件 |
駅徒歩 | |
---|---|
10分圏内 | 4件 |
15分圏内 | 7件 |
15分圏外 | 3件 |
建物面積 | |
---|---|
80㎡未満 | 3件 |
~100㎡ | 8件 |
100㎡以上 | 3件 |
売却価格 | |
---|---|
~3,000万円 | 7件 |
~4,000万円 | 5件 |
5,000万円以上 | 2件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 3件 |
~6ヵ月 | 9件 |
~12ヵ月 | 2件 |
3-3.尼崎市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例
尼崎市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 2,000万円程度 |
---|---|
築年 | 25年以内 |
地域 | 瓦宮 |
間取り | 3LDK |
駅徒歩 | 園田駅徒歩15分圏内 |
お客様情報:お子様が生まれたことをきっかけに「園田駅」周辺の物件をお探しです。今後の子育てのことを考え、3LDKをご希望されています。
尼崎市は、保育園以外にも子育てを「援助したい人」と「援助を必要としている人」を繋げて、子どものお迎えや預かり等をサポートするファミリー・サポート・センターや、待機児童解消に向けて保育施設の定員を増やす、新設する等の取組みをしており、地域単位で手厚く育児を応援する体制が魅力的です。
園田駅周辺は「尼崎市立園和小学校」や「百合学院小学校」、「尼崎市立小園中学校」など教育施設が揃っているほか、「園和公園」をはじめ公園も点在しており、子どもたちが安心して学べる・遊べる環境が整っています。
また、駅周辺には眼科や歯科、クリニックといった小規模な医療施設、車で約20分の距離には大規模な医療施設「兵庫県立尼崎総合医療センター」があるため、いざというときにも安心です。
上記のように住環境が整ってる地域は、駅から多少離れていてもファミリー向け物件であれば高く売れる可能性はあると考えます。
4.尼崎市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 尼崎市は大阪・神戸・京都へのアクセスが良く、さらにはバス路線も充実しているため、通勤・通学先への移動が大変便利です。そのため、単身世帯から複数世帯まで幅広く需要があり、今後もこの人気が続くと予測されます。
- 1,000万円以下の戸建てと3,000万円台の戸建ての取引は、引き続き人気が集まるでしょう。
- 尼崎市に住む0~14歳人口の約6割は、立花、園田、武庫エリアで居住しています。尼崎市がファミリー層からの需要が高いことを踏まえると、土地面積や建物面積の広い、遊び場が近いなどの特長があれば、築年数や駅徒歩圏外でも高値がつく可能性があります。
- 現在兵庫県が主体に、尼崎市を含めた阪神地域全体で計画が進んでいる「ビジョン2050」というプロジェクトがスタートしています。
30年後にも「自分らしい生活スタイルが実現できる住みやすいまちづくり」を目標に、テレワーク環境の整備、遠隔診断・医療の導入等の計画が多数されています。
「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」では、2年連続第1位に尼崎駅(阪急)・第3位に塚口駅(阪急)がランクインするなど、こうした取り組みによって、今後も更なる注目を集めることが予想されます。
参考:SUUMO「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版 ~その他(穴場だと思う街、住みたい沿線)ランキング~」
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。