【2023年5月】尼崎市 マンション売却相場・動向レポート

2-1.尼崎市で取引されたマンションのここ半年の売却（販売）価格相場推移

ここ半年の売却（販売）価格相場の推移について月単位のグラフで整理しました。半年前に比べて価格が約10%上昇、先月比で約7.4%上昇しています。
尼崎市は平均的に㎡単価36万程度で取引されており、その価格帯の物件が継続的に売れている一方、12月、1月、そして3月、4月はそれを上回る㎡単価が40万円程度の、築年数の浅い比較的高めの物件の取引が増加したことにより、売却価格相場が上昇しています。
また、特に4月は広めの物件が取引される割合が増えてきています。

このことから、㎡単価が高く、床面積の広い比較的高額な物件にも、需要が出てきたことがうかがえます。

2-2.尼崎市で売れるマンションの立地・条件の動向

尼崎市のデータから売れ筋のマンションの立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、動向の推移をまとめました。

若干変動があるものの、状況に特に大きな変化はないと言えます。
特に4月は、2,000万円台で駅徒歩10分圏内の３LDKマンションに需要がありました。

参照：国土交通省 土地総合情報システム
参照：レインズ

3-1.4月のマンション売却相場・動向の解説

以下3つのポイントを軸に、4月のマンション売却相場・動向について解説します。

3-1-1.成約件数・売却価格

先月比で成約件数は半分程度になりましたが、物件当たりの平均売却価格は上昇しました。
先月に比べ、㎡単価が高く、面積の広い物件がここ1年で最も多く成約したことがその理由です。

1月～3月は、毎年4月から始まる新生活にそなえて売却市場がにぎわい、成約件数がピークを迎える時期です。
したがって、4月になって成約件数が落ち込んだといっても1～3月がピークだったというだけで平均通りの数字であり、なおかつ売却価格が上昇しているため、市況は活発だと考えられます。
ここ最近の再開発によるブランド力向上で、積極的に尼崎に住みたいという方が根強く存在しているので、多少高くても良い物件であれば買いたいという意欲の高い買い主が売却価格の上昇に貢献しているようです。

これらのことから、尼崎市にはマンションの需要が根強く継続的にあると言えるので、売りやすく、高値売却の可能性もあることから「売り時」と判断しています。

3-1-2.取引されたマンションの立地・条件の解説

弊社が把握している、尼崎市内で取引されたマンションの立地・条件を分析すると、特に尼崎駅・武庫之荘駅を最寄りとする80㎡程度の3LDKで、価格帯は手ごろな2,000～3,000万円以下、駅徒歩は10分圏内に位置する物件が人気でした。

尼崎市は、近年再開発のイメージアップによって便利な交通アクセスと住みやすさが広く宣伝され、20歳代を中心に若者が多く流入しています。安く駅近のマンションは彼らが求める尼崎のイメージにぴったり符合するため、売れ行きが良い傾向です。

3-2-3.尼崎市でマンションをお探しのお客様の事例

尼崎市でマンションをお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。

前述の通り若い世代を中心に人気を博している尼崎市全体の中でも、塚口駅は大規模な再開発によって尼崎市全体のイメージアップの先駆けとなり、「穴場だと思う駅ランキング2022関西版」で第3位を博した人気の駅です。
そのため、上記と同じような条件でマンションを探しているお客様は多数いらっしゃり、当分この傾向は続く見込みがあります。

人気が高いため常に需要に見合うだけの供給が塚口駅にあるとは限らないので、例えば富松町などその近辺の駅であれば、駅からの徒歩分数が長くても価格を低めに設定して売り出すなどすることで迅速な売却が出来る可能性があります。

3-2.これからの推移の予測

詳細解説

• 特に塚口駅周辺のマンションは注目されています。この傾向はより強まっていくでしょう。
• 現在取引されている物件は築30年に満たないものが多いですが、安い物件を求めている若年層が流入し続けているので、これからは築30年以上でも価格さえ安ければ十分な引き合いがある可能性があります。
• 成約したマンションの最寄り駅はほとんどが阪神尼崎駅、JR尼崎駅、武庫之荘に偏っており、相場を上回る高額がつきやすいのもこの付近となっています。これからは塚口でも高額がつきやすくなってくる可能性があります。
• 現在人気のマンションは駅徒歩10分圏内です。しかし良い条件の物件がなくなりつつあるので、これからは駅徒歩20分程度までの物件も売れやすくなるかもしれません。