【2023年7月】尼崎市 マンション売却相場・動向レポート

2-1.尼崎市で取引されたマンションのここ半年の売却（価格）相場推移の分析

ここ半年の売却（価格）相場・㎡単価の推移について月単位のグラフで整理しました。

6月は半年前に比べて価格が約8.7%下降、先月比で約9.7%上昇しています。
半年前の1月と比べ、6月はやや下降しているように見えますが、1月が平均よりも高かっただけで、6月の相場はここ半年間の平均値程度の価格です。特に相場が下落した訳ではありません。

詳しく述べると、尼崎市のマンションはここ半年間平均的に、㎡単価約38.6万円程度で取引されていましたが、1月、3月、4月、6月はそれを上回る㎡単価が約40.4万円程度の「築年数の浅い、㎡単価が高めの物件」の取引が増加したことで、平均売却価格が押し上がりグラフが上に振れていました。
また特に、1月はここ半年の中で最も築年数が浅い物件が取引されたため、売却価格相場が最高値でした。

一方、2月、5月の売却価格相場が下落している理由は、他の月と比べても「比較的㎡単価が低く、築年数が古い物件」が多く取引されたためです。

このグラフからは読み取れませんが、取引件数自体は微増で市況は活発といえます。従って、6月の推移は「幅広い価格帯の物件が売れている（物件が売りやすい）」という事を示していると考えられます。

2-2.尼崎市で取引されたマンションの6月の売却（価格）相場の分析

先月比で平均売却価格は約9.8%上昇しています。

6月と5月の売却価格、㎡単価、専有面積、築年数は下記の通りです。

6月と5月を比較すると、㎡単価と専有面積に特徴があります。
6月は「築年数の浅い、㎡単価が高めの物件」の取引が多くなり、売却価格が5月を上回りました。
詳しく見ていくと6月と5月の㎡単価はそれぞれ、6月は約40.03万円、5月は約34.23万円と約5.8万円の差がありました。専有面積は6月のほうが5月よりも4.33㎡狭いですが、㎡単価の差で6月が5月を上回ったといえます。

最後に、6月までの相場の動きと尼崎市の人口動態等のマクロ要件も併せて解析すると、現在尼崎市のマンションは「売り時」と判断できます。

短期的に見ると平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があって様々なタイプの物件に引き合いがある状況が続いており、また長期的に見ても尼崎市の人気は底堅く、単身・2人世帯向けマンションの需要が根強く継続する見込みです。

従って現時点では、どんな物件にも一定の需要があり、値引きせずともしっかり売れるので「売り時」と判断しています。
実際に、３LDK以上の物件や築25年を超える古い物件も売れています。

ここでは、尼崎市で取引されたマンションの立地・条件について分析し、ここ1年間の動向の推移と6月の動向について解説します。

尼崎市で売りやすいマンションの立地・条件のポイントは以下の3つです。

3-1.尼崎市で売りやすいマンションの立地・条件の推移分析

尼崎市のデータから売れ筋のマンションの立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、ここ1年間の動向の推移を分析しました。

駅徒歩・広さに大きな変更はありませんでした。
大きく変わったのは最寄り駅で、ここ半年でやや西側エリアに移動し「尼崎(ＪＲ)駅」と「武庫之荘駅」周辺地域の取引が活発になりました。
ここ半年では、尼崎(ＪＲ)／武庫之荘駅から徒歩10分圏内で68㎡程度のマンションが売れています。

参照：国土交通省 土地総合情報システム
参照：レインズ

3-2.尼崎市で6月に取引されたマンションの立地・条件の動向を解説

弊社が把握している、尼崎市で6月に取引されたマンション42件の立地・条件を分析すると、特に尼崎駅・武庫之荘駅を最寄りとする75㎡程度の3LDKで、価格帯は手ごろな3,000万円以下、駅徒歩は10分圏内に位置する物件が人気でした。

尼崎市は、近年再開発のイメージアップによって便利な交通アクセスと住みやすさが広く宣伝され、20歳代を中心に若者が多く流入しています。安く駅近のマンションは彼らが求める尼崎のイメージにぴったり符合するため、売れ行きが良い傾向です。

売却にかかる期間も特に6ヵ月以内が多く、買い手がつきやすい傾向にあるものの、立地・条件によっては売却まで1年近くかかるケースもあります。

3-3.尼崎市でマンションをお探しのお客様の事例

尼崎市でマンションをお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。

4.尼崎市　これからの売却相場・動向の予測

詳細解説

• 特に塚口駅周辺のマンションは注目されています。この傾向はより強まっていくでしょう。
• 現在取引されている物件は築30年に満たないものが多いですが、安い物件を求めている若年層が流入し続けているので、これからは築30年以上でも価格さえ安ければ十分な引き合いがある可能性があります。
• 成約したマンションの最寄り駅はほとんどが阪神尼崎駅、JR尼崎駅、武庫之荘に偏っており、相場を上回る高額がつきやすいのもこの付近となっています。これからは塚口でも高額がつきやすくなってくる可能性があります。
• 現在人気のマンションは駅徒歩10分圏内です。しかし良い条件の物件がなくなりつつあるので、これからは駅徒歩20分程度までの物件も売れやすくなるかもしれません。