【2023年6月】豊中市 土地売却相場・動向レポート
2023年6月更新版の、豊中市の土地売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.豊中市 5月の売却相場・動向の概要
豊中市における、5月度の土地売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年5月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時 |
売却相場(仲介) | 3,216万円 |
売却相場(買取) | 2,251万円 |
価格動向 | 約7.1%下降 |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の100㎡~200㎡ |
2.豊中市 売却価格と売りやすい立地・条件の推移の分析
豊中市の土地売却価格相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結論、価格相場は堅調に推移しており、一過性である可能性が高いものの直近では大幅に上昇する等、良い値段で売り易い時期が続いています。
加えて、売りやすい土地の立地条件も特段大きな変化はなく、安定した状況です。
2-1.豊中市でで取引された土地のここ半年の売却(販売)価格相場推移の分析
ここ半年の売却(販売)価格相場の推移について月単位のグラフで整理しました。
5月は半年前に比べて価格が約4%上昇、先月比で約7.1%下降しています。
3月~4月と比べて売却価格が大幅に下降しているように見えますが、5月はここ1年間の平均売却価格約3,257万円とほぼ変わらない約3,216万円で取引されているため、一時的に上がった価格が元の水準に戻ってきたと捉えてよいでしょう。
詳しく述べると、豊中市の土地はここ半年間平均的に㎡単価約22万円程度で取引されており、12月~2月は平均的な㎡単価の土地が多く取引されました。
一方、3月になると平均値を上回る㎡単価が25万円程度の面積が広い土地が取引されだしたため、一件当たりの売却相場が大きく上昇しています。4月も引き続き㎡単価が24万円と高めの土地が取引され、その傾向が続いています。
5月は㎡単価が20万円程度とここ半年の中で最も低い数値であるものの、「土地面積が広い土地」が多く取引されたため、12月~2月よりもグラフが上に振れています。
このグラフからは読み取れませんが、取引された物件数が2月より少なくても5月の方が平均売却価格が高いという事は、5月の下落が市況の落ち込みを示すものではなく、逆に「幅広い価格帯の物件が売れている」という事を示していると考えられます。
2-2.豊中市で売りやすい土地の立地・条件の推移の分析
豊中市のデータから売れ筋の土地の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、動向の推移をまとめました。
若干変動があるものの、売りやすい土地の立地・条件に特に大きな変化はないと言えます。
特に5月は、駅徒歩15分圏内の150㎡~220㎡の土地に需要がありました。
立地・条件 | ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
11.8分 | 12.2分 | -0.34分 |
広さ (平均) |
145.68㎡ | 156.35㎡ | -10.67㎡(-6.8%) |
最寄駅 | 豊中/服部天神 | 豊中/庄内/千里中央 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3.豊中市 5月の売却相場・動向の解説
ここでは、5月の土地売却相場・動向を解説します。
以下3つのポイントを軸に、5月の土地売却相場・動向について解説します。
- 先月比で売却価格は約7.1%下降しています。
- 5月は「豊中/3LDK/駅徒歩15分圏内」の物件が比較的多めに取引されました。
- 新千里西町で140㎡以上の土地をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.売却価格の動向を解説
物件当たりの売却価格は約7.1%下降しています。
5月と4月の取引価格、㎡単価、土地面積は下記の通りです。
比較軸 | 5月 | 4月 |
---|---|---|
取引価格 | 3,216万円 | 3,462万円 |
㎡単価 | 19.67万円 | 24.07万円 |
土地面積 | 163.45㎡ | 143.83㎡ |
5月と4月を比較すると、㎡単価と土地面積に特徴があります。
先述の通り、5月は「㎡単価が低い、土地面積が広い土地」が多く取引されたため、4月よりも取引価格が下降しました。
実際に4月と5月の平均㎡単価を比較すると、4月は約24.07万円、5月は約19.67万円と5月のほうが約4.4万円ほど低い単価となりました。そのため、5月は4月よりも「土地面積が広い土地」の取引が多かったものの取引価格が上回りませんでした。
これは、「限られた特定の条件の土地ではなく、幅広く様々なタイプの土地が売れている」という事の表れであると考えて良いでしょう。
また長期目線からの、市場の地合いを解説します。
大阪府が行った令和4年と令和5年の地価公示を比較すると、豊中市は住宅地が1.7%上昇、商業地が2.1%上昇とどちらも上昇傾向にあります。中でも住宅地は大阪府の平均0.7%上昇を倍以上上回っており、住宅地としての注目度の高さが窺えます。
特に大きく上昇した地域は「千里中央駅周辺」です。千里中央駅周辺の地域は現在再開発が行われており、商業施設やホテル、オフィスビルの建設や交通ターミナルの整備が予定されています。より住みやすい環境を整えるだけではなく、北大坂の都市拠点を担う役割を果たすことが期待されています。
更に再開発による期待値の高さだけではなく、豊中市は交通アクセスの良さなども評価され、令和2年国勢調査では大阪府内で人口第4位にランクインしています。
加えて最近は、行政が「子育て支援策」の強化を打ち出したことでファミリー層の人気も強くなってきています。そのため、家族でゆとりを持って住みやすい140㎡以上の土地の取引が増えています。
以上のことから、豊中市は様々な層の人から土地への需要がある状況で、地合いが固くて値崩れがなく、幅広いタイプの土地が売却し易い環境である事から「売り時」と判断しています。
今は堅調でも更に先の将来を考えると、全国的な人口減等の影響で売却価格相場が下がる可能性もある事から、利用せずに「保有」しているだけの状況の方は「売却」も慎重に検討してみてください。
参照:大阪府「令和5年地価公示の結果について」
豊中市「千里中央地区活性化ビジョンの実現に向けた取組み」
大阪府「令和2年国勢調査 結果の公表」
3-2.取引された土地の立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、豊中市内で取引された土地の立地・条件を分析すると、特に「豊中駅」を最寄りとする200㎡以下で3,500万円以下、駅徒歩15分圏内の土地が人気でした。
4月と5月の平均土地面積を比較すると、4月は約142.8㎡、5月は約163.4㎡と「4月よりも土地面積の広い土地」の取引が多くなっています。
また、4月と比べ駅徒歩10分圏内の土地取引がなく㎡単価は下落傾向にありますが、ここ半年間の平均値にくらべて大きな差はなく、相場は堅調に推移していると考えられます。
「4,000万円以上の土地」も取引されており、安価な物件ばかりが売れている訳ではありません。
売却にかかる期間は特に6ヵ月以内が多く、取引はやや活発に行われていることがわかります。
20分圏内という条件でも取引が成立しており、駅から多少離れていても価格の条件さえ合えば、しっかりした需要があることが見受けられます。
最寄り駅 | |
---|---|
豊中駅周辺 | 2件 |
庄内駅周辺 | 1件 |
服部天神駅周辺 | 1件 |
土地面積 | |
---|---|
~150㎡ | 1件 |
~200㎡ | 3件 |
駅徒歩 | |
---|---|
15分圏内 | 2件 |
20分圏内 | 2件 |
売却価格 | |
---|---|
~3,000万円 | 2件 |
~4,000万円 | 1件 |
4,000万円以上 | 1件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 1件 |
~6ヵ月 | 3件 |
3-3.豊中市で土地をお探しのお客様の事例
豊中市で土地をお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 4,000万円まで |
---|---|
地域 | 新千里西町 |
土地面積 | 140㎡以上 |
土地の状態 | 更地 |
駅徒歩 | 千里中央駅徒歩15分圏内 |
お客様情報:北大阪急行電鉄南北線・大阪モノレール本線「千里中央」駅より徒歩15分圏内でお探しです。夫婦世帯で今後子育てのしやすい140㎡以上の土地をご希望です。
千里中央駅周辺は、新大阪駅から電車で約17分、梅田駅から約27分の距離にあり、通勤・通学のしやすさからも人気の高いエリアです。
再開発が進む地域で、今後より生活がしやすくなると期待されています。商業施設や教育施設があり、子育てのしやすい環境のためファミリー層の人気が高いです。
そのため、広めの土地を求める方々が多く、この傾向は当面続くと予想されます。
4.豊中市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 豊中市内では70㎡台の土地に強い需要があります。また、2,000万円以下での成約が多く見られ、今後もこの傾向が継続すると予想しています。
- ファミリー層の需要が増えていることから、100㎡~150㎡台の土地にも需要があります。3,000万円以下の場合買い手がつきやすい傾向が継続すると考えられます。
- 特に千里中央駅の徒歩10分圏内では、取引の引き合いが強くなると見込まれています。これは駅近物件の需要が高いという全国的な傾向に加え、千里中央駅が大阪市内へのアクセスに優れているためです。
- 地価の上昇が目立つエリアとしては、千里中央駅周辺や緑地公園駅、豊中駅周辺の末広町が挙げられます。これらのエリアは通勤・通学に便利で生活利便性も高いことから人気があり、売却価格も上昇傾向にあり、その人気は継続すると思われます。
- 一方大阪モノレール線沿線周辺でも、150㎡以上の土地が7,000万円以上で取引され、このような高額取引が続く可能性もあります。
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。