【2023年6月】豊中市 マンション売却相場・動向レポート

2023年6月更新版の、豊中市のマンション売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.豊中市 5月の売却相場・動向の概要
豊中市における、5月度のマンション売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年5月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場 (仲介) |
3,237万円 |
売却相場 (買取) |
2,266万円 |
価格動向 | 約1.1%上昇 |
取引件数 | 37件 |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の3LDK |
2.豊中市 売却価格と売りやすい立地・条件の推移の分析
豊中市のマンション売却価格相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結論、平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があり、様々なタイプの物件に引き合いがあって売り易いという意味で、売り時と言えます。
加えて、売りやすいマンションの立地条件も特段大きな変化はなく、安定した状況です。
2-1.豊中市で取引されたマンションのここ半年の売却(販売)価格相場推移の分析
【表 ここ半年のマンションの売却(販売)価格相場推移(単位:万円/月)】
- 仲介 3,237万円で売れました
- 買取 2,266万円で売れました
ここ半年の売却(販売)価格相場の推移について月単位のグラフで整理しました。
5月は半年前に比べて価格が約10.4%下降、先月比で約1.1%上昇しています。
半年前の12月と比べ下降しているように見えますが、12月がたまたま平均より高かっただけで、5月の価格相場はここ1年間の平均値程度の価格です。特に相場が下落した訳ではありません。
詳しく述べると、豊中市のマンションはここ半年間平均的に㎡単価約44万円程度で取引されていますが、12月、1月はそれを上回る㎡単価が47万円程度の、築年数の浅い比較的高めの物件の取引が増加したことで、平均売却価格が押し上がりグラフが上に振れています。
また特に、12月はここ半年の中で最も築年数が浅い物件が取引されたため、売却価格相場が最高値を記録しました。
一方、12月、1月に比べて2月、3月、4月、5月の売却価格相場が下落している理由は、「㎡単価が低く、築年数が古い物件」や「専有面積が狭い物件」が多く取引されたためです。
このグラフからは読み取れませんが、取引された物件数自体は微増傾向で市場は活況を呈しており、5月の下落は市況の落ち込みを示すものではなく逆に「幅広い価格帯の物件が売れている」という事を示していると考えられます。
2-2.豊中市で売りやすいマンションの立地・条件の推移の分析
豊中市のデータから売れ筋のマンションの立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、動向の推移をまとめました。
広さ・価格ともに若干変動があるものの、売り易いマンションの立地・条件に特に大きな変化はないと言えます。
特に5月は、3,000万円台で駅徒歩15分圏内にある3LDKのマンションに需要がありました。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
10.0分 | 11.7分 | -1.65分 |
広さ (平均) |
75.63㎡ | 75.36㎡ | 0.27㎡(0.4%) |
最寄駅 | 千里中央/桃山台 | 千里中央/桃山台 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3.豊中市 5月の売却相場・動向の解説
ここでは、5月のマンション売却相場・動向を解説します。
以下3つのポイントを軸に、5月のマンション売却相場・動向について解説します。
- 先月比で売却価格は約1.1%上昇しています。
- 5月は「千里中央/3LDK/駅徒歩15分圏内」の物件が比較的多めに取引されました。
- 桃山台駅周辺で物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.売却価格の動向を解説
先月比で平均売却価格は約1.1%上昇しています。
5月と4月の売却価格、㎡単価、専有面積、築年数は下記の通りです。
比較軸 | 5月 | 4月 |
---|---|---|
売却価格 | 3,237万円 | 3,200万円 |
㎡単価 | 42.12万円 | 44.24万円 |
専有面積 | 76.84㎡ | 72.34㎡ |
築年数 | 28.04年 | 25.11年 |
5月と4月を比較すると、専有面積と築年数に特徴があります。
4月は「築年数が浅く、専有面積が狭い物件」の取引が多かったことに比べ、5月は「㎡単価が低い、築年数が古い物件」や「専有面積が広い物件」が多く取引されました。
そのため、㎡単価のみで比較すると4月のほうが高値で取引をされているように見えますが、専有面積の差によって、5月の売却価格が4月をやや上回ったと言えます。
また、専有面積が広い物件の取引が増加した要因のひとつとして、豊中市が子育て世代・働き世代から強く支持されている地域という特徴が挙げられます。
豊中市は交通アクセスの良さなどが評価され、令和2年国勢調査では大阪府内で人口第4位にランクインしています。
そしてここ20年近くにわたって、単身・2人世帯向けマンション・アパートの新築・建て替えと、それらの物件への子供のいない20歳~40歳代前半の若年層の転入による人口増加が続いており、ここしばらくずっとマンション需要が強い状況が続いてきました。
更に加えて最近は、行政が「子育て支援策」の強化を打ち出したことでファミリー層のマンション需要も強くなってきています。
例えば、特に千里中央駅周辺は、商業施設や病院の充実、自然に囲まれた環境が働き世帯・子育て世帯からの人気が高く、「3LDK以上の物件」の取引が多く行われています。
以上のことから、豊中市では単身・2世帯向けマンションの需要が根強く継続しているばかりではなく、3LDK以上の物件にも需要が発生しており、値崩れなく幅広い立地・条件のマンションが売り易い時期なので、「売り時」と判断しています。
今は堅調でも更に先の将来を考えると、全国的な人口減等の影響で売却価格相場が下がる可能性もある事から、利用せずに「保有」しているだけの状況の方は「売却」も慎重に検討してみてください。
3-2.取引されたマンションの立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、豊中市内で取引されたマンションの立地・条件を分析すると、特に千里中央駅・桃山台駅を最寄りとする80㎡程度の3LDKで、価格帯は手ごろな2,000~3,500万円以下、駅徒歩は10~15分圏内に位置する物件が人気でした。
また、4月と5月の50㎡以下の物件取引件数を比較すると、4月は51件中20件、5月は37件中2件と「4月よりも専有面積の広い物件」の取引が多くなっています。
これが5月の売却価格相場が4月と比べやや上昇した要因とみています。
「築年数が古い物件」の人気が高まり、㎡単価はやや下落傾向にありますが、ここ半年間の平均値から大きな変動はなく相場は堅調に推移していると考えられます。
「5,000万円以上の高額物件」も取引されており、安価な物件ばかりが売れている訳ではありません。
売却にかかる期間も特に3ヵ月以内が多く、取引が活発に行われていることがわかります。
最寄り駅 | |
---|---|
千里中央駅周辺 | 14件 |
桃山台 | 9件 |
少路 | 4件 |
豊中 | 4件 |
緑地公園 | 2件 |
岡町 | 2件 |
服部天神 | 2件 |
間取り | |
---|---|
2LDK | 5件 |
3LDK | 23件 |
3DK | 2件 |
4LDK | 7件 |
駅徒歩 | |
---|---|
10分圏内 | 15件 |
15分圏内 | 18件 |
15分圏外 | 4件 |
専有面積 | |
---|---|
~50㎡ | 2件 |
~75㎡ | 19件 |
~100㎡ | 9件 |
100㎡~ | 7件 |
売却価格 | |
---|---|
~2,000万円 | 14件 |
~3,000万円 | 15件 |
~4,000万円 | 6件 |
5,000万円以上 | 2件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 25件 |
~6ヵ月 | 10件 |
~12ヵ月 | 2件 |
3-3.豊中市でマンションをお探しのお客様の事例
豊中市でマンションをお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 3,500万円まで |
---|---|
築年 | 25年未満 |
地域 | 上新田 |
間取り | 3LDK |
駅徒歩 | 桃山台駅徒歩15分圏内 |
お客様情報:北大阪急行電鉄南北線「桃山台」駅より徒歩15分圏内でお探しです。お子様がひとりいらっしゃり、築年数は25年以内、3LDKの間取りを希望です。
吹田市と豊中市の境界に位置する桃山台駅周辺は、新大阪駅から電車で約11分、梅田駅から約17分の距離にあり、通勤・通学のしやすさからも人気の高いエリアです。駅前の桃山公園など、自然環境が豊かな点は子育て世帯からも支持を集めています。
そのため、3LDK程度の物件を求める方々も多く、この傾向は当面続くと予想されます。
4.豊中市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 豊中市内では75㎡以下のマンションの需要が取引の半数を占めるほど人気が高い一方、100㎡以上のマンションも取引がされており、様々なタイプの物件が取引されいて、その傾向は続くと考えています。
- 豊中市内のマンションは主に北部寄りのエリアの取引が多いです。特に千里中央駅周辺、桃山台駅周辺のマンションは、主にファミリー層から注目されています。利便性のよさからも、この人気は未だ継続すると考えられます。
- 豊中市では市外に出る通勤・通学者が人口全体の35.2%を占めているため、駅徒歩10分圏内の物件が人気ですが、千里中央駅周辺では駅徒歩15分、桃山台駅周辺では駅徒歩20分圏内の物件でも取引が見込まれます。
- 3,000万円台以下の物件の取引件数が多いですが、5,000万円以上の物件も取引されています。駅徒歩10分圏内など、条件が揃えば高値での取引も見込まれます。
- 豊中市では築30年のマンションが2,300万円台で取引された実績があります。築年数が経っていても2,500万円以上で売れるマンションも多くあり、今後もこの傾向は続くと考えられます。
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。