【2023年10月】尼崎市 土地売却相場・動向レポート
2023年10月更新版の、尼崎市の土地売却相場の最新動向ついてまとめたページです。
1.尼崎市 9月の売却相場・動向の概要
尼崎市における、9月度の土地売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年9月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場(仲介) | 3,051万円 |
売却相場(買取) | 2,136万円 |
価格動向 | 約29.8%下降(前月比) |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の150㎡以下の土地 |
2.尼崎市 ここ半年の売却相場推移と9月の売却相場の分析
尼崎市の土地売却(価格)相場・動向のここ半年の全体感の推移分析と9月の売却(価格)相場の分析をしてみました。
結論、「広さ」や「価格の安さ」など様々な条件の土地に引き合いがあり、今後も需要増加が見込まれることから、売り時と言えます。
2-1.尼崎市で取引された土地のここ半年の売却(価格)相場推移の分析
ここ半年の売却(価格)相場・㎡単価の推移について月単位のグラフで整理しました。
9月は売却価格が下落し、先月比で約29.8%下降しました。
グラフで半年間の値動きをみると大きく下に振れたようにみえますが、売却相場が下落したわけではありません。
下落の理由は、9月は「駅から比較的遠く」「これまでよりは面積が狭い」土地を中心に取引されたからです。
尼崎への人気が高まり続けている結果、安い土地(少し条件の悪い土地)も売れる様になって相場が落ちているだけであり、高い需要が続いていて良い価格で売れやすいので「売り時」と言えます。
月ごとの細かい動向についてですが
(2023年4月~9月の平均値を基準としています)
【直近半年間の売却価格より上昇】5月、7月、8月
5月:駅近の物件が多く売れていた
7月、8月:駅近で「面積」が広くなっていた
【直近半年間の売却価格より下落】4月、6月、9月
4月:「面積」が狭くなっていた
6月:駅から距離があった
9月:駅から距離があり「面積」が狭くなっていた
尼崎市は、通勤通学に便利なアクセス性に魅力がありそのます。そのため、駅近の土地は人気が集まりやすく売却価格に高値がつく可能性も十分にあります。
しかし、この半年間の傾向をみると、駅近だけでなく、駅から離れている「比較的安い」土地にも引き合いが出ていて、尼崎市への需要が一層高まってきている事が窺えます。
尼崎市の土地は駅から離れていたとしても、「学校」や「バス停」等の利点となるものがあれば売れやすい状況になってきたと言えます。
2-2.尼崎市で取引された土地の9月の売却(価格)相場の分析
3か月前との比較では平均売却価格は約29.8%下降しています。
9月と6月の売却価格、㎡単価、土地面積は下記の通りです。
比較軸 | 9月 | 6月 | 差 |
---|---|---|---|
売却価格 | 3,051万円 | 4,350万円 | -1,299万円 |
㎡単価 | 23.31万円 | 28.4万円 | -5.09万円(17.9%減) |
土地面積 | 130.91㎡ | 153.14㎡ | -22.03㎡(14.5%減) |
9月は6月と比較して「㎡単価が安く、土地面積が狭く」なっており、売却価格は下落しました。
・「㎡単価が安く」なった理由
尼崎市の人気が高まり続ける中「駅近」の土地価格が上昇している事もあり、「駅近でなくても比較的安い」住宅を求める人が増えた結果、駅から少し距離のある㎡単価の安い土地が取引されるようになったため。
・土地面積が狭くなった理由
広さではなく、「手ごろな価格の住宅」への需要があるため。
また、狭い土地の取引が目立っていますが、約120㎡から、約165㎡の土地まで幅広い大きさの土地取引も行われており、どの土地にも一定のニーズがあると言えます。
3.尼崎市 売りやすい土地の立地・条件の推移分析と9月の動向を解説
ここでは、尼崎市で取引された土地の立地・条件について分析し、ここ1年間の動向の推移と9月の動向について解説します。
尼崎市で売りやすい土地の立地・条件のポイントは以下の3つです。
- 売りやすい立地・条件は、駅徒歩・広さに大きな変更はありませんが、ここ半年でやや南側エリアの取引が活発になっています。現在は立花/武庫之荘駅から駅徒歩15分圏内で143㎡程度の土地が売れています。
- 9月は「立花駅周辺/200㎡以内/駅徒歩15分圏外」の土地取引が活発です。
- 南塚口町で物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.尼崎市で売りやすい土地の立地・条件の推移分析
尼崎市のデータから売れ筋の土地の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、ここ1年間の動向の推移を分かりやすくまとめました。
ここ半年は、引き続き一戸建て向けの土地取引が活発です。
変化があったのは最寄り駅で、ここ半年でやや南側エリアに移動し「立花駅」と「武庫之荘駅」周辺地域の取引が人気になりました。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
12.8分 | 13.2分 | -0.41分 |
面積 (平均) |
147.78㎡ | 137.97㎡ | 9.81㎡(7.1%増) |
最寄駅 | 立花/武庫之荘 | 武庫之荘/園田 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3-2.尼崎市で9月に取引された土地の立地・条件の動向を解説
次に、より詳細なデータを解説します。
9月は特に立花駅・尼崎駅を最寄りとする面積が約130㎡、価格帯は3,000万円前後、駅徒歩15分圏内に位置する土地が人気でした。
駅から近い土地が注目されてはいますが、ファミリー層からの需要が高いため公園や学校、幼稚園などの公共施設付近であれば、多少駅から離れていても高値がつく可能性があります。
最寄り駅 | |
---|---|
立花駅周辺 | 3件 |
尼崎駅周辺 | 1件 |
武庫之荘駅周辺 | 1件 |
土地面積 | |
---|---|
~100㎡ | 2件 |
100㎡~200㎡ | 2件 |
200㎡以上 | 1件 |
駅徒歩 | |
---|---|
10分圏内 | 1件 |
15分圏内 | 2件 |
15分圏外 | 2件 |
売却価格 | |
---|---|
~3,000万円 | 3件 |
~4,000万円 | 1件 |
~5,000万円 | 1件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 3件 |
~6ヵ月 | 2件 |
3-3.尼崎市で土地をお探しのお客様の事例
尼崎市で土地をお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 3,200万程度 |
---|---|
地域 | 南塚口町 |
土地面積 | 120㎡以上 |
土地の状態 | 更地 |
駅徒歩 | 塚口駅徒歩15分以内 |
お客様情報:「塚口駅」より徒歩15分圏内に、広さ120㎡をご希望でマイホーム建築をご検討中。外国籍のお客様で、4歳のお子様がおひとりいらっしゃいます。
尼崎市では外国籍人口が年々増加しており、2020年の国勢調査によると、地区別の在留外国人人口の平均は1,381人のところ、尼崎市は8,420人と大幅に上回っており2022年には12,319人にまで増加しました。そのうちの、永住者等長期間滞在見込みがある割合は約7割もいます。
尼崎市は、「尼崎市外国人総合相談センター」を設ける等、外国籍居住者に対しての相談窓口が充実しており、最先端技術を備えている大手企業も多く雇用が発生しているので、今後も外国籍人口の増加が見込まれます。
また、尼崎市の生活実態アンケートによると、現在中央地区と園田地区に半数の外国人世帯が集中しており、この地域の不動産取引市場を押し上げる原動力となっている様です。
現在尼崎地区は地域全般で需要高まっており、これまでは売りづらかった様な土地でも高値で売れる可能性が高い状況だと言えるでしょう。
参照:尼崎市総合相談センター|尼崎市外国人生活実態アンケート調査報告書
参照:総務省統計局|令和2年国勢調査-⼈⼝等基本集計結果からみる我が国の外国⼈⼈⼝の状況-
4.尼崎市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 現在は駅徒歩15分圏内が人気ですが、駅から離れていたとしても「学校」等の生活重要拠点となる場所が近くにあれば売れやすくなります。
- 約120㎡から約160㎡まで幅広い大きさの土地取引が行われており、ファミリー層からのマイホーム需要が高いです。近年外国籍人口が増加傾向にあり、持ち家率は約30%です。今後外国籍のファミリー層からの土地需要も期待できるとみており、中央地区と園田地区にさらに需要が高まる可能性が高いです。
- 2025年には大阪万博が開催される予定です。開催地の「夢洲」へのアクセスの良さから引き続き地価の上昇が見込まれます。
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。