【2023年6月】豊中市 一戸建て(空き家)売却相場・動向レポート
2023年6月更新版の、豊中市の一戸建て(空き家)売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.豊中市 5月の売却相場・動向の概要
豊中市における、5月度の一戸建て(空き家)売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年5月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場 (仲介) |
4,067万円 |
売却相場 (買取) |
2,847万円 |
価格動向 | 約39.7%上昇 |
取引件数 | 11件 |
売りやすい立地・条件 | 駅徒歩15分圏内の4LDK |
2.豊中市 売却価格と売りやすい立地・条件の推移の分析
豊中市の一戸建て(空き家)売却価格相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結論、平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があり、様々なタイプの物件に引き合いがあって売り易いという意味で、売り時と言えます。
加えて、売りやすい一戸建ての立地条件も特段大きな変化はなく、安定した状況です。
2-1.豊中市で取引された一戸建て(空き家)のここ半年の売却(販売)価格相場推移の分析
ここ半年の売却(販売)価格相場の推移について月単位のグラフで整理しました。
5月は半年前に比べて価格が約29.1%上昇、先月比で約39.7%上昇しています。
1月~3月と比べ売却価格相場が大きく下落している様に見えますが、様々なタイプの物件が売れた結果に基づくもののため、深刻に捉える必要はありません。
詳しく述べると、豊中市の一戸建てはここ半年間平均的に土地面積は約111㎡、建物面積は約107㎡の物件を中心に取引されています。
1月~3月は、土地面積・建物面積が平均よりも広い物件が多く売れたので、平均売却価格が押し上がりグラフが上に振れています。
また特に3月は、ここ半年間でも土地面積・建物面積ともに最も広い物件が取引されたため、売却価格相場が5,059万円と最高値を記録しています。
一方、5月はここ半年に行われた取引と比べて「土地面積・建物面積ともに平均値よりも狭い物件」の人気が高く、1月~3月よりもグラフが低く振れました。
4月も同様に「土地面積・建物面積ともに平均値よりも狭い物件」の人気が高かったのですが、5月は4月と比べて土地面積がやや広い物件が取引され、結果として平均売却価格が約39.7%上昇しています。
このグラフからは読み取れませんが、5月に取引された物件数はここ半年間の平均と同じ推移を保っており、市場自体が縮小傾向を示している訳ではありません。ここ最近の相場の動きは、「幅広い価格帯の物件が売れている」という事を示していると考えられます。
2-2.豊中市で売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移の分析
豊中市のデータから売れ筋の一戸建て(空き家)の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、動向の推移をまとめました。
若干変動があるものの、状況に特に大きな変化はないと言えます。
特に5月は、駅徒歩15分圏内で110㎡以下の一戸建てに需要がありました。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
13.2分 | 13.2分 | 0.06分 |
広さ (平均) |
107.20㎡ | 112.33㎡ | -5.13㎡(-4.6%) |
最寄駅 | 豊中/庄内 | 豊中/庄内 | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3.豊中市 5月の売却相場・動向の解説
ここでは、5月の一戸建て(空き家)売却相場・動向を解説します。
以下3つのポイントを軸に、5月の一戸建て売却相場・動向について解説します。
- 先月比で売却価格は約39.7%上昇しています。
- 5月は「庄内駅周辺/3LDK/駅徒歩15分圏内」の物件が比較的多めに取引されました。
- 庄内駅の物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.売却価格の動向を解説
先月と比べ、売却価格は約39.7%上昇しています。
5月と4月の売却価格、土地面積、建物面積、築年数は下記の通りです。
比較軸 | 5月 | 4月 |
---|---|---|
売却価格 | 4,067万円 | 2,912万円 |
土地面積 | 105.22㎡ | 102.18㎡ |
建物面積 | 103.24㎡ | 104.79㎡ |
築年数 | 22.11年 | 21.11年 |
先述の通り、5月は4月同様「土地面積・建物面積ともに平均値よりも狭い物件」の人気が高かったものの、4月と比べて「土地面積がやや広い物件」が取引された結果、平均売却価格が約39.7%上昇しています。
この結果は、狭い物件から広い物件まで、さまざまなタイプの物件取引が行われている(つまり売れる可能性がある)ことを示しています。
また長期目線からの、市場の地合いを解説します。
豊中市の一戸建て需要が強い要因のひとつとして、豊中市が働き世代・子育て世代から強く支持されている地域であるということが挙げられます。
豊中市ではここ20年近くにわたって、大規模共同住宅の新築・建て替えと、それらの物件への子供のいない20歳~40歳代前半の働き世代(若年層)の転入による人口増加が続いており、単身・2人世帯向け住居への需要が不動産市場を下支えしてきました。
加えて最近は、行政が「子育て支援の拡充」に乗り出し、子育て世代(ファミリー層)の興味・関心も高まりつつあります。
例えば5月の取引は、最も多くの取引が南部エリア(庄内・神崎川など)にある庄内駅周辺で行われました。
豊中市南部エリアは半世紀にわたって人口が減り続けている地域で、行政が「教育」の充実によるファミリー層への魅力向上を通じてのテコ入れを図っています。
庄内駅周辺は大阪駅まで約15分の距離にあり利便性が高いだけでなく、豊南市場やスーパーマーケットなどの商業施設が充実し、且つ教育施設も新設等しているため、ファミリー層からの人気が出てきました。
加えて4月には豊中市で初めての小中一貫校である「庄内さくら学園」が開校したこともあり、4LDKのファミリー向け物件の取引が増えたと考えられます。
全体で振り返ると、5月の取引価格が1月~3月と比べ下落した理由は土地面積や建物面積の狭小化だと考えられ、「子育て支援の拡充」等の取り組みを見るに市場は底堅く推移すると考えられます。
以上のことから、豊中市の一戸建て需要は堅調で売り易い時期なので、現時点では「売り時」と判断しています。
今は堅調でも更に先の将来を考えると、全国的な人口減等の影響で売却価格相場が下がる可能性もある事から、利用せずに「保有」しているだけの状況の方は「売却」も慎重に検討してみてください。
参照:PR TIMES「豊中市初・施設一体型小中一貫の義務教育学校 庄内さくら学園が開校」
3-2.取引された一戸建て(空き家)の立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、豊中市内で取引された一戸建て(空き家)の立地・条件を分析すると、特に庄内駅を最寄りとする80~100㎡の4LDKで、3,500万円以下の、駅徒歩15分圏内に位置する物件が人気でした。
ただし、3,500万円以上の物件も取引が行われており、駅徒歩10分圏内など利便性の良さや普段の買い物のしやすさ、治安のよさといった付加価値に応じて買い手がつきやすい傾向にあります。
最寄り駅 | |
---|---|
庄内駅周辺 | 6件 |
服部天神駅周辺 | 3件 |
神崎川駅周辺 | 2件 |
間取り | |
---|---|
2LDK | 1件 |
3LDK | 4件 |
4LDK | 6件 |
駅徒歩 | |
---|---|
10分圏内 | 2件 |
15分圏内 | 6件 |
15分圏外 | 3件 |
建物面積 | |
---|---|
~90㎡ | 4件 |
~120㎡ | 7件 |
売却価格 | |
---|---|
~2,500万円 | 4件 |
~3,500万円 | 4件 |
3,500万円以上 | 3件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 6件 |
~6ヵ月 | 5件 |
3-豊中市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例
豊中市で中古一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 3,000万円まで |
---|---|
築年 | 築25年以内 |
地域 | 庄内幸町 |
間取り | 4LDK |
駅徒歩 | 庄内駅徒歩15分圏内 |
お客様情報:阪急電鉄宝塚本線「庄内駅」駅より徒歩15分圏内でお探しです。お子様がひとりいらっしゃり、築年数は25年以内、4LDKの間取りを希望です。
庄内駅は梅田駅まで約10分、大阪駅まで約13分という利便性の良さから、通勤・通学で阪急電鉄宝塚本線を利用する人も多く人気のあるエリアです。弊社では、取引が最も多いエリアとなっています。
駅前の豊南市場の他、スーパーや商店街などの商業施設が充実しているため、普段の買い物にも便利で、ファミリー層から人気があります。
実際に弊社で5月に取引された物件の中で、庄内駅周辺の物件は11件中6件でした。
またお探しの物件条件にある築25年以内というも、5月に取引された物件の平均築年数は約22.11年であり、よくあるニーズといえます。
豊中市では2,500~3,000万円の物件が特に人気があり、価格帯のニーズを満たせば比較的売れやすい傾向にあるといえるでしょう。
4.豊中市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 豊中市では3,000万円以下の物件に人気があります。中でも過去10年間、2,500万円以下の物件への需要は持続しており、今後も継続すると予想されます。
- 駅徒歩15分圏内にある通勤・通学に便利な物件は特に人気があります。過去半年の間に、豊中駅から徒歩10分圏内にある100㎡の戸建て物件が5,000万円以上で取引された実績もあり、今後も周辺の物件は高値で売れる可能性があります。
- 但し、駅徒歩15分圏外の物件でも取引実績があり、「売れにくい」訳ではありません。
- 豊中駅の他、ファミリー層に人気のある庄内駅、服部天神駅周辺の物件も引き合いが比較的強まると考えられます。
- 今後も条件が揃えば3ヵ月以内の売却もできるでしょう。
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※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。