【2024年版】伊丹市 不動産売却相場動向と今後の需要予測 総合
2024年度版の伊丹市の一戸建て(空き家)・マンション・土地それぞれの売却相場動向と、今後の不動産需要予測についてまとめたページです。
1. 伊丹市 一戸建て売却の2022年から現在までの売却動向と2024年の予測
2022年~2024年9月の一戸建て(空き家)売却価格相場・動向の推移と、2022年と2023年に売れた一戸建ての立地・条件から2024年の需要を予測しました。
伊丹市 一戸建ての売却(価格)相場推移
年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
仲介 | 3,137万円 | 2,831万円 |
買取 | 2,195万円 | 1,982万円 |
2022年から価格相場は下落傾向となっています。
ただし、現在の取引件数はここ1年間で最多を記録していることから、戸建て需要が高い状況が続いています。
伊丹市 売れた一戸建ての立地・条件を比較
伊丹市で売れた一戸建ての立地・条件を、年次で比較します。
立地・条件 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
駅徒歩(平均) | 13.3分 | 15.1分 |
土地面積(平均) | 104.09㎡ | 104.66㎡ |
建物面積(平均) | 97.32㎡ | 95.32㎡ |
価格(平均) | 3,137万円 | 2,831万円 |
築年数(平均) | 築19.5年 | 築23.3年 |
最寄駅 | 伊丹(阪急)/新伊丹/稲野 | 伊丹(阪急)/稲野 |
参照:不動産情報ライブラリ
参照:レインズ
「伊丹(阪急)駅・稲野駅」周辺で徒歩15分圏の物件は継続的に人気がありますが、価格は下落しています。
2024年度の推移予測
伊丹市は「待機児童数0」を6年連続で達成する等、子育て支援をはじめ公共サービスが充実し、定住者の86%が「住みやすい」と答える人気の地域です。加えて、30~34 歳の子供なし世帯の転入増加が進んでいる状態なので、一戸建て購入の需要は安定してあると見込んでいます。
2024年度の動向としては、上記傾向が続く見込みで大きな相場下落可能性は低いと予測しています。
また、市内での移動に「自転車」や「バス」を使う住民の割合が非常に多い地域なので、「駅徒歩20分」と敬遠されがちな物件でもしっかり買い手が付く可能性が高くと見込んでいます。
一戸建て売却相場レポート一覧
2. 伊丹市 マンション売却の2022年から現在までの売却動向と2024年の予測
2022年~2024年9月のマンション売却価格相場・動向の推移と、2022年と2023年に売れたマンションの立地・条件から2024年の需要を予測しました。
伊丹市 マンションの売却(価格)相場推移
年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
仲介 | 2,394万円 | 2,687万円 |
買取 | 1,675万円 | 1,881万円 |
2022年から価格相場は横ばいで推移しており、月毎で変動はあるもののマンション需要が高い状況が続いています。
伊丹市 売れたマンションの立地・条件を比較
伊丹市で売れたマンションの立地・条件を、年次で比較します。
立地・条件 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
駅徒歩(平均) | 11.9分 | 8.5分 |
専有面積(平均) | 70.86㎡ | 70.34㎡ |
価格(平均) | 2,394万円 | 2,687万円 |
㎡単価(平均) | 33.75万円 | 38.28万円 |
築年数(平均) | 築26.6年 | 築24.6年 |
最寄駅 | 伊丹(阪急)/伊丹(JR) | 伊丹(阪急)/伊丹(JR) |
参照:不動産情報ライブラリ
参照:レインズ
2022年と2023年で「立地・条件」の動向に大きな変化はないものの、価格は上昇しています。「伊丹(阪急)駅・伊丹(JR)駅」周辺の人気も変わりません。
2024年度の推移予測
伊丹市は大阪府の中心である梅田や、兵庫県の中心である西宮北口へのアクセスがしやすいといった利便性が評価されており、「本当に住みやすい街大賞2022 in 関西」において上位にランクインしたことで注目されている地域です。
そういった背景もあり市外からの転入者が多く、マンションは順調に売れていて、特にファミリー層からの「3LDKの物件」需要が高まっています。
加えて、30~34 歳の転入増加が進み、マンション需要を下支えしています。
2024年度の動向としては、上記の傾向が中長期的に続き、伊丹市のマンション市場はしばらく売り手市場が続くと予測されます。
マンション売却相場レポート一覧
3. 伊丹市 土地売却の2022年から現在までの売却動向と2024年の予測
2022年~2024年9月の土地売却価格相場・動向の推移と、2022年と2023年に売れた土地の立地・条件から2024年の需要を予測しました。
伊丹市 土地の売却(価格)相場推移
年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
仲介 | 2,476万円 | 2,492万円 |
買取 | 1,733万円 | 1,744万円 |
2022年から価格相場は上昇を続けており、月毎で変動はあるものの土地需要が高い状況が続いています。
伊丹市 売れた土地の立地・条件を比較
伊丹市で売れた土地の立地・条件を、年次で比較します。
立地・条件 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
駅徒歩(平均) | 12.1分 | 14.3分 |
面積(平均) | 176.60㎡ | 177.94㎡ |
価格(平均) | 2,476万円 | 2,492万円 |
㎡単価(平均) | 14.0万円 | 14.07万円 |
最寄駅 | 伊丹(阪急)/新伊丹 | 伊丹(阪急)/新伊丹 |
参照:不動産情報ライブラリ
参照:レインズ
2022年と2023年で「立地・条件」の動向に大きな変化はなく、「伊丹(阪急)駅・新伊丹駅」周辺で徒歩15分圏内の土地が売れています。
2024年度の推移予測
伊丹市は「待機児童数0」を6年連続で達成する等、子育て支援をはじめ公共サービスが充実し、定住者の86%が「住みやすい」と答える人気の地域です。加えて、30~34 歳の子供なし世帯の転入増加が進んでいる状態なので、土地購入の需要は安定してあり、価格は全体的に上昇しています。
2024年度の動向としては、土地価格は引き続き少しづつ上昇し、活発な取引が行われ続けると予測しています。
特に、「伊丹(阪急)駅・新伊丹駅」に近い土地は引き合いが強いと考えています。
土地売却相場レポート一覧
4. 伊丹市 不動産売却相場の将来予測
市の成り立ちやこれまでの人口推移、年齢構成等から、これからの不動産売却相場を市場全体、一戸建て、マンション、土地ごとに予測しています。
市の成り立ち
明治24年(1891年)に川辺馬車鉄道(現JR福知山線)が開通。その後、大正9年(1920年)には阪急伊丹線が開通し、経済の発展とともに大都市近郊住宅地として発展してきました。
昭和15 年(1940 年)11 月、伊丹町と稲野村とが合併し伊丹市が発足。その後、昭和22 年(1947 年)神津村と合併、昭和30年(1955年)長尾村の一部を編入して、現在に至っています。
これまでの基礎的条件の推移
・「人口推移」について
昭和25年(1950年)から昭和50年(1975年)にかけて急増し、平成27年4月1日現在の人口は197,376人、世帯数は79,536世帯、県内で最も人口密度の高い伊丹市に次いで2番目に人口が過密となっています。
昭和50年以降も人口、世帯数ともに緩やかな増加が続き、日本の総人口が減少に転じた平成20年(2008年)以降も、本市の人口は微増で推移しています。
・「年齢構成」について
15歳未満と15歳~64歳は減少傾向にあり、65歳以上の老年人口は増加しています。
65歳以上の老年人口は、平成26年(2014年)には全体の22.9%を占め、高齢化の進展と老年人口を今後支えていく世代の人口減少が進みつつあるといえます。
・「転入・転出」について
年少者と30~40歳代は転出超過しており、住宅取得が要因と考えられます。30~34 歳は転入超過へ転換しており市中心地に相次いでマンションが立地したため、市内間移動により転出が減少していることがその要因だと考えられます。
・「持ち家率」に関して
住宅の種類別一般世帯数の推移は、平成12~22年(2000~2010年)の10年間で持ち家率は5.6%の増加しており、核家族世帯と単独世帯は増加していますが、三世代世帯は減少傾向となっています。
これからの不動産売却相場の予測
将来の不動産売却相場の推移を予測することは難しく、以下はあくまで推測ですのでご了承ください。
・「市場全体」について
伊丹市は交通アクセスの良さと成熟した生活インフラで知られています。
このため、不動産売却市場における一戸建て、マンション、土地の需要と、それに伴う売却価格相場は将来的にも安定するものと見込めます。
・「一戸建て」について
伊丹市の一戸建ては、家族世帯から継続的に人気がありそうです。
駅近の物件には特に高い需要が見込まれ、売却相場も将来にわたって堅調に推移すると考えられます。さらに、子供が欲しいと考える若年女性の比率が高いことから、中長期的な家族向け一戸建ての需要が見込めそうです。
しかしそうでない地域は生産緑地の解禁による土地供給の増加もあって、下落する可能性があります。
・「マンション」について
伊丹市のマンション売却価格相場は、核家族や単独世帯の増加に伴い、安定的な推移が見込まれます。
特に駅近の物件は便利さから引き続き人気となるでしょう。しかし、人口減少の影響により長期的な供給過多には注意が必要です。
・「 土地」について
伊丹市では、今後も駅近や利便性の高い地域が注目を集めるでしょう。
しかし、全体的な人口減少の影響と、生産緑地の解禁による土地供給の増加により、一部で価格相場の下落が見込まれます。
土地の売却を検討されている方は、早めの検討をお勧めします。
参照:伊丹市役所 総合政策部施設マネジメント課「伊丹市の地域特性」
参照:伊丹市役所 総合政策部政策室「伊丹創生人口ビジョン」
※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。
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